連載も今回で4回目となりましたが、今回の記事で最終話とさせていただきます。
2話目 風俗で働く女性に本気で恋をしてしまった話。【第2話 お店の外で会うことはできるのか】
3話目 風俗で働く女性に本気で恋をしてしまった話。【第3話 どうなる恋の行方】
これまでの記事をたくさんの方にシェアしていただきまして、中には終わってしまうのが寂しいと言ってくださった方もいます。
僕も終わらせてしまうのが寂しいのですが、このまま続けていくといつの間にか風俗特化型ブログになりかねませんので、今回でケリをつけようと思います。笑
さて、前回は海で告白して付き合うまでのお話を書きましたが、今回は付き合ってからのお話を書いていきます。
これまでと比べ少し暗い内容ですが、今回書く内容こそがそもそも僕が伝えたかったことのように思います。
最後なので少し長くなるかもしれませんが、 空いた時間などに読んでいただけると嬉しいです。
本当のことは誰にも言えない
友だちや家族に彼女ができたことは伝えられても、出会ったきっかけは話せませんので、具体的な悩みなんかも話すことができませんでした。
僕個人としては信頼している友人には打ち明けたいと気持ちがあったのですが、そういう友人こそ今後、彼女と会わせる可能性があります。
僕はいいのですが、彼女としては自分の仕事を知られるというのは嫌だろうなぁと。
彼女自身は友だちに言えないこともそうですが、仕事も居酒屋で働いていると周囲には伝えていたらしく、ウソをつき続けるのは辛かっただろうと思います。
今はAVからタレントになる女優もいたりしますが、多くの風俗で働く女性は自分の仕事を隠していることが多いのではないでしょうか。
もし、僕たちがお店ではない場所で出会っていたとすれば、彼女は僕にも本当のことを打ち明けられないままだったのかもしれません。
彼女が風俗で働く理由
なぜ風俗で働くことを彼女は選んだのか。
最初は聞けませんでしたが、やっぱりその理由はずっと気になっていて。
付き合って1ヶ月ほど経ったぐらいの時だったと思いますが、彼女がその理由を話してくれました。
『友だちに連れて行かれた展示会みたいなところで、100万以上する指輪とか、ほかにも色々買っちゃったんだよね…』
僕が実際にその場にいたワケではないので言い切れはしないのですが、恐らくネズミ講の一種だったと思われます。
当然お昼の仕事では毎月の支払いができなくなり、それを家族にも伝えることができなかったので、自分から夜の街を歩きスカウトに声をかけられるのを待ったそうです。
ちょっとにわかには信じがたい話だったので、最初は疑う部分もあったんですが、彼女は稼いでるだろうにブランド物のバッグとか服とか一切持ってないんですよ。
普通の若い子が着てるような、ファストファッションをいつも着ていました。
あと彼女は自分のことにお金を使うよりも人の誕生日プレゼントを選ぶのが好きで、『毎月誰かのプレゼント買ってない?』ってぐらい人の為にお金を使っていた記憶があります。
だからこそ信頼していた友だちの誘いで展示会に行き、買った後も文句を言うことなく自分で払い続けたのだろうと。
それが良いか悪いかは別にして。
でも彼女がお店でNo.1だったのは、そういう人のことを考えられる子だったからだと思います。
彼女よりキレイで、スタイルのいい女性はたくさんいましたから。
彼女はお店に来てくれたお客さんの名前や容姿だけでなく、話したことや、もらった物まで毎回ノートに記録を残していたそうです。
予約が入ったらそのノートを見直して、ちゃんと覚えててあげる。
これってリピートして来た男性からしたらめっちゃ嬉しいんですよ。
僕も2回目お店に行く前はちょっと不安だった。
1ヶ月も間が空いてるし、お客さんもたくさんいるんだから、自分のことなんてもう覚えてないんじゃないかって。
でも彼女は名前も、話したことも、血液型まで覚えていてくれた。(記録に残していてくれたが正しいかも)
1回目のことを完全に忘れられていたら、ご飯に誘うことは絶対になかったです。
もう風俗で働いたら稼げるってワケじゃないんです。
お金を返すためだったのかもしれませんが、彼女が誠意をもって仕事をしていたのは間違いありません。
彼女が他の男に抱かれるということ
付き合いだしたばかりの頃も気にしてなかったと言えばウソになりますが、付き合う時間が長くなるにつれて、彼女のことをどんどん好きになっていって。
それに比例して彼女が自分以外の男性に抱かれるということが耐えられなくなってきます。
ちなみに風俗店にも色々と種類があるのですが、彼女が働くのは最後まで行為をするお店でした。
でも僕が付き合う時に、『分かっていてそれでも付き合いたい』と言ってるんですから、何も言うことはできません。
彼女に『仕事行ってくるね』って言われても、『頑張って』って言えなかった…
頑張ってほしくなんかなかったから。
彼女が仕事に行って、僕が休みの日なんかは、悔しくて家の壁をひたすら殴ったり。
仕事終わりにそのまま家にやって来た彼女を、無理矢理襲ったこともあります。
その時、彼女がとても辛そうな顔をしてたのを今でも覚えてます…
付き合って半年ほど経った頃。
隣で寝ようとしている彼女に、ついに我慢できなくなってこう言ってしまいます。
『俺と別れるか、仕事を辞めるかを選んでほしい…』
彼女は当然驚いてました。
『今すぐ辞めるってのは無理だよ…』
『ごめん… 〇〇が他の男に抱かれるの俺もう我慢できないや…』
『こんなこと言うのはずるいって分かってるけど、俺か仕事か選んで…』
『付き合う時に大丈夫って言ってくれたのにひどいよ…』
『ごめん…』
彼女は泣いていました。
僕も涙が止まらなかった。
彼女が仕事を一生懸命頑張ってるのも知ってた。
彼女が仕事をしている時でも、僕のことを忘れていないことも知ってた。
僕は半年分の想いをぶつけたし、彼女もぶつけた。
2時間ぐらい話したでしょうか。
最後に彼女がこう言ってくれたんです。
『来月まで働けば借金が全部返し終わるから、それまで待ってくれる?』
彼女が色んな想いを抱えて言ってくれたことが分かって、また涙が止まりませんでした。
No.1がお店を辞めるということ
彼女がお店に辞めたいと伝えてくれたようですが、1番人気の女の子を簡単に辞めさせてくれるワケはありませんでした。
彼女はきっと僕のことを話してくれたのでしょう。
お店の責任者の人が僕に電話をしたいと言いだしたのを、彼女は必死で断ってくれたそうです。
彼女も心の中では、もう少しお金を貯めてから辞めたいと思っていた。
仕事も頑張っていたから、スタッフの人との関係も良好だった。
話し合いを続けてくれたけど平行線で、最終的にはお休みを挟んでそれ以降はもう行かないことにすると決めたようです。
そして、彼女は常連のお客さんにも伝えることができないまま、お店を辞めることになったのです。
それでも彼女は僕にこう言ってくれました。
『もし付き合ってなかったとしたら、私だらだら辞められずにずっと働いてたと思う。だからありがとね』
僕はもう想いを言葉にすることができませんでした…
あとがき
これで結婚していたら、間違いなく映画化決定なのですが、彼女とはそれからしばらくして別れることになります。
理由は、どのカップルでも起こり得るような、小さなすれ違いと、小さなケンカが原因でした。
でも彼女がボ僕とずっと一緒にいることが幸せだったかと考えると、そうは言い切れないかもしれません。
どんなに時間が経っても、僕は彼女が風俗で働いていたことを忘れないでしょう。
気にしていない風にしても、心の片隅には残り続けたと思います。
彼女は彼女で、風俗で働いていたことを僕が知っているということを忘れなかったはずです。
知っていることがいいのか、知らないほうがいいのか。
それともそんなことは関係ないのか…
彼女が今どこで、どのように暮らしているかは分かりませんが、そんな過去を知らない男性と幸せに暮らしてくれていればいいなと思っています。
まとめ
毎晩1記事ずつ投稿してきましたが、たくさんの方が続きを楽しみにしてくれていて、本当に嬉しかったです。
1話目にも書いたのですが、今回の記事はあの時の自分と同じように、風俗という変わった場所で出会ってしまったけど、本気で好きになってしまって悩んでいる方がいればと思い書きました。
もちろん好きになったから上手くいくわけでもないですし、付き合えたからといって苦しくなることもあると思います。
ただ、僕は彼女と出会えたことを本当に感謝していますし、短い時間だったとしても付き合えて本当に良かったと思っています。
本当に最後まで読んでいただきありがとうございした。
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