時代小説ってなんかおじさんが読んでるイメージが強くて敬遠してたりしません?
僕はめっちゃそうでした!!
何読んでるのって聞かれた時にバレたくない的な・・・笑
そんな僕の偏見をぶっ壊してくれたのが司馬遼太郎氏。
登場人物を生き生きと表現するのが司馬さんの特徴なので、自分もその時代を一緒に生きているような気分になれます。
司馬遼太郎作品の時代は大きく分けて、戦国時代・幕末・明治以降の3つ。
それぞれに有名作がありますが、正直に言って表現が難しくて初心者向けではないものもあります。
なので今回は、それぞれの時代で初心者でも楽しんで読める作品と、その後に読んでみて欲しい作品に分けて紹介していきます。
幕末のおすすめ作品
初心者向け
- 龍馬がゆく
- 燃えよ剣
その後におすすめ
- 世に棲む日々
- 峠
坂本龍馬を主人公にした「龍馬がゆく」、新撰組(土方歳三)を主人公にした「燃えよ剣」の2つは司馬遼太郎の代表作と言える作品で、初めての方はこのどちらかからスタートするのがおすすめです。
この2つを読み終わって幕末にハマってきたら、長州藩(吉田松陰)をメインにした「世に棲む日々」。
最後のサムライとも呼ばれる河井継之助が主人公の「峠」に挑戦してみるといいでしょう。
龍馬がゆく【全8巻】
時代小説を読んだことないなら、絶対にこの本から読んで欲しいと言い切れる超絶おすすめ本。
僕は19歳でこの本を読んで幕末という時代の面白さを知れましたし、ハマり過ぎて長崎・京都・高知と龍馬ゆかりの地は全部巡ってしまったほど影響を受けました。
坂本龍馬の人生を知れることはもちろんですが、とてもわかり易く幕末という時代を描いているので、他の幕末作品を見る前に読んでおくことで理解が深まるという意味でも圧倒的におすすめです!
全8巻は長いって思う方はまず1巻だけでも読んでみてください。
残りの全巻を買いに本屋に走ることになりますから。
むしろ集中して読みすぎて言葉遣いが土佐弁(〜ぜよ)にならないよう注意ですw
燃えよ剣【上・下巻】
「竜馬がゆく」で幕末の流れを理解して倒幕派側に感情移入した後は、反対の幕府側で読むとより時代を知ることができます。
「燃えよ剣」は誰よりも武士に憧れ、最後まで武士として生きた新選組の土方歳三が主人公。
「竜馬がゆく」もそうですが、男としてどう生きるべきかを強く考えさせられます。
異常とも言える剣客集団・新撰組はどうやって出来たのか?
その活躍から終わりまでを体感できるのがこの作品で、タイトルの通り剣に生きた最後の漢たちの生き様が描かれてます。
上下巻と2巻で終わりなので、「竜馬がゆく」はやっぱり長いかな?と思う方はこちらから入りましょう。
世に棲む日々【全4巻】
倒幕を果たした長州藩。その原動力になり、新しい明治という時代を作り上げた長州藩士たち。
そんな彼らが学んだ松下村塾を作った吉田松陰と、そこで学んだ高杉晋作が主人公です。
初心者向けの2作に比べると少し難しいですが、この2人も時代を動かした2人なので、幕末の流れが分かってきたら手に取ってみてください。
峠【上・中・下巻】
他に比べるとマイナーですが、最後のサムライとも呼ばれる河井継之助が主人公。
継之助は幕府の終わりを予見するなど先が見えた人物でしたが、彼がいた長岡藩(新潟)は徳川が天下を取る前からの譜代の家臣の家柄。
家老としてなんとか中立を保とうとする継之助ですが、最後は倒幕を目指す薩長との戦いに巻き込まれていく…というお話。
彼が明治に生きていれば…と思わずにいられない人物の生き方は、今の僕たちにも感じるものがきっとあるはずです。
2020年の秋には役所広司主演で映画も公開されます。
戦国時代のおすすめ作品
初心者向け
- 国盗り物語
- 関ヶ原
その後におすすめ
- 太閤記
- 覇王の家
一押しは「国盗り物語」。斎藤道三という人物から織田信長・明智光秀の話へと移っていくので、戦国時代を理解するのにもいいと思います。
岡田准一主演で映画化もされた「関ヶ原」もおすすめです。
その後は豊臣秀吉が主人公の「太閤記」、徳川家康が主人公の「覇王の家」を読むと、戦国時代の三英傑の話がよく分かります。
国盗り物語【全4巻】
戦国時代の出世頭といえば豊臣秀吉が有名ですが、「国盗り物語」の主人公の斎藤道三という人も一介の油売りから国を手に入れたというすごい人物です。
幕末では家のため・国のためという思想が強いですが、この頃はまだ戦国時代。
欲しい物を手に入れるためには何でもやる悪人とも言える道三ですが、自分の力1つで成り上がっていく様はやっぱりワクワクしますよね。
途中からは斎藤道三の娘婿にあたる織田信長と、若い頃は道三に仕えていた(諸説ある)とも言われる明智光秀の話へと繋がっていきます。
歴史なんて見向きもしなかった僕の友人が、この本を読んで歴史好きに変身してしまうほどの面白さがあるので、未読の方はぜひ読んでみてください。
関ヶ原【上・中・下巻】
2017年の秋には岡田准一主演で映画化された作品。
ご存知の通り、天下分け目の戦いで知られる関ヶ原の戦いを描いたものです。
豊臣秀吉死後、豊臣家を守ろうとする石田三成と、新しい時代を作ろうとする徳川家康。
江戸時代が約250年続く分岐点になったのがこの関ヶ原の戦いといえますので、本当にドラマがあります。
僕はいつも石田三成の側で読んでしまうのですが、それは家臣の島左近が魅力的すぎるから!
歴史にifはありませんが、この勝敗が逆になっていたらどうなっていたのだろうとワクワクさせてくれる作品です。
太閤記【上・下巻】
人たらしの天才と呼ばれる豊臣秀吉を、司馬遼太郎が描いた作品。
ただの足軽から天下人まで登りつめた秀吉の話ですから、面白くないわけがありません。
上下巻があっという間に感じるほどワクワクしながら読めますので、秀吉の話は知ってるという方も司馬遼太郎の太閤記は読んでみてほしいです。
覇王の家【上・下巻】
秀吉の後に天下を取り、その後250年続く幕府を開いたまさに覇王である家康のお話。
徳川家康が幕府を開いたことは知っていても、小さい頃に人質にされたり、信長に息子を殺すように命令されたりと、晩年までは苦労ばかりだったのは知らない方も多いかもしれません。
「国盗り物語」「太閤記」の信長・秀吉の話と比べると、ついついページをめくってしまうワクワク感はないですが、忍耐の人・家康がどうやって天下取りまで歩んだかは知ると面白いですよ。
明治時代のおすすめ作品
明治時代を描いた司馬作品で有名なのが「坂の上の雲」「翔ぶが如く」の2つです。
ただどちらも巻数が多いのと、少し難しい話も多いので、初心者がいきなり読むのはちょっと大変かなと思います。
とはいえどちらもドラマ化もされてる名作なので、慣れた頃には挑戦してみてほしいです。
坂の上の雲【全8巻】
日露戦争で活躍した秋山兄弟、俳句の正岡子規の3人が主人公の作品。
明治の中頃から終わりまでの、日清戦争・日露戦争の頃の日本が舞台です。
明治政府になり開国した日本も、ヨーロッパの先進国とは差があったこの時代。
列強に追いつくために必死で生き残りを模索してた人たちのドラマは、幕末とはまた違う熱さがあります。
翔ぶが如く【全10巻】
司馬遼太郎の中でも最長の小説で、大河ドラマにもなった作品。
薩摩藩出身の西郷隆盛と大久保利通が主役。
同じ藩で親友だった西郷と大久保ですが、明治政府ができてからは日本のあり方を巡って対立するようになります。
倒幕の主役とも言える西郷はなぜ西南戦争で死んだのか。大久保利通がこの時代にいた意義など、教科書で知ってただけの知識を深く知れる作品です。
まとめ
- 龍馬がゆく
- 燃えよ剣
- 国盗り物語
司馬遼太郎は面白い小説がたくさんありますが、初めての方ならこの3つの中から興味がある作品を読んでみるのがいいと思います。
それではまた!!
▲司馬遼太郎以外にも面白い時代小説はたくさんありますので、こちらの記事もチェックしてみてください。
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